原画展について
鬼滅の刃展に行ってきました。時間が足りなかったー!!!!泣けたー!!!!
今までに行った原画展についての所感をまとめてみます。写真はあったりなかったり。
※私のバックグラウンドは、元ミュージアム勤務/現ライター/少年漫画好き/いにしえのオタクです。
・原画を見るということ
言わずもがな、原画展に行く1番の理由は「あの作者様の直筆原稿を見られる」ということに尽きるでしょう。
野田先生や芥見先生はデジタルで描いていると聞いたので、「原画展」は物理的にできないのだと思う。でもデジタルで描くからこそ、ゴールデンカムイはあの大幅な加筆修正が可能なわけで、デジタルがよくないなんてことはない。手法がデジタルでもアナログでも作品の価値は変わらない。
でも私は紙信者なので、やっぱり紙の原稿は拝んじゃいますね。ちゃんとそこにある感。
原画展は全部しっかり見ると疲れるし、とにかく時間がかかる。今回も混んでたし時間がなくて(入場まで30分もかかるなんて知らなかったよ!次の予定は入れないことを強くお勧めします!)、選択と全集中で推しを中心に見た。体力とお時間に合わせてペース配分してください。あと絵より文字を読んでしまって、違う違うってなった…
・会場設計
会場の雰囲気や立体物の展示も楽しみにしている。
さすが鬼滅展、力入ってましたね。映像展示がなかったのが意外でした。
進撃の巨人展も途中の映像のところの空間が瓦礫の山だったり、音だけ聞く企画があったりしておもしろかった。
ワンピース展はエースが檻の中にいたのが印象に残っている。JOJO展の12枚襖絵もすごかったし、るろ剣展の逆刃刀も感激しました!
その中でも秀逸だと思ったのは、NARUTO展。入り口で作品ダイジェスト映像を見ていると、最後に映像の中で門が開くのとリンクして部屋の扉が開く。その先には巨大な火影岩と落書きしているナルトが。本当に火影の里に来たかんじがしました。(当時感想書いてた NARUTO展 - As You Like It !)
・創作過程
私は文字書きですが「白い紙の上に世界を作り出していく」という点は共通だと思っていて、他の人はどうやっているのかとても気になる。
和月先生の原稿の進め方、参考になりました。るろうに剣心展、ほぼ全部撮影OKで(著作権とかどうなってるの?!)、制作過程まで公開してくださる寛大さ!
完成原稿もいいけどネームとか創作メモって面白いですよね。JOJO展の荒木先生のネームは割と簡素で、それがどうしてああなるのか…!
・客層
土日はまた違うかもしれませんが、平日日中の客層は見たところ
ハイキュー‼︎展:95%が10代20代女子、男子ほぼいない(わかる)
るろ剣展:30代40代男性が多め(わかる)
鬼滅展:老若男女(さすが)
とそれぞれ全く違っていて、ほおお…と思いました。
鬼滅展は小さい子もいたけど「こわいー」って言ってた。そりゃそうだ。
・落書き
ハイキュー‼︎展は東京取れなくて名古屋会場に行ったのですが、古館先生の壁の落書きを見つけたとき、あー先生ここに来たんだなと思ってとてもうれしかったのです。
諌山先生のミカサもかわいかったです。
・グッズ
グッズを買うまでがミュージアムです。
でもどれを買うか決めるのは難しくて、ランダム商品は推しを引けるとは限らないし(お財布的に箱買いはちょっと…)、メモ帳はもったいなくて使えないし、ファイル系はすでに死ぬほど持ってるし…高価な受注商品もいつかは欲しいけど…
鬼滅展は図録が最高でした!スルーしてしまったところも多かったのですが、ほとんど全部載ってて超ありがたかった!程よい厚さなのも(美術展の立派な図録は欲しいけど、あの重さのものを持って帰るのが無理で諦めてしまう。通販通販)、全部ふりがなが振ってあるのも親切。
次は12月の鋼の錬金術師展に行きたい!
ハイパープロジェクション演劇ハイキュー‼︎ 頂の景色・2
初心者なのに感想を書くとは「なんて烏滸がましい」のですが…
ハイステを初めて観にいきました。
私は2.5次元は刀ステ刀ミュしか観たことはないし、わりとアンチなのですが(究極の2.5次元 宝塚は除く)(でもWOWOWでテニミュをなんだこれwと思いながら結局最後まで見てた…)
でもハイステ最後だし、今や東宝ミュージカルの中堅になりつつある木村達成くんが初代影山だったことを知り(たしかにぴったり!)、最後に1回くらい観てみるかと。日向翔陽は天気の子の醍醐くんだしね。
私見ですが、2.5次元の何が苦手って歌が嫌なんですよ。技量もだし曲もダサい。帝劇のミュージカルや宝塚と比べてはいけないんですが、歌って難しいんですね…
もしツッキーが歌い出したら笑っちゃうなーと思ってた。月島蛍は何があっても歌わないよ。
でも、これには歌はなかった。
動きに特化したの大正解‼︎‼︎ダンスでもなく、基本的にはバレーの動きだけど、なんなんだろうこれは…!ほんと舐めてました、すみませんでした…!こういう表現の仕方があるんだ。
ゲネプロ映像など上がってますが、(アップで見るとやっぱりおもしろくなっちゃうし)引きで全体を見た方が断然すごいです。フェイスガードしながらずっと動き回ってて、場面の切れ目もあんまりなくて集中力いるだろうし(この複雑な段取りどうやって覚えてるの?)、これ1日2回公演はきっついな…!
とにかく大勢が動き回るので、見てる方も「情報を捌け!」ってかんじでした。他の事を考える余裕はない。演出も舞台機構もハードだと思うので、みなさんどうぞ怪我だけはなさらぬよう。
古舘先生が「ネットを挟んで対峙する単調な画にならないように気をつけた」と何かでおっしゃってたけど、ハイステも全然そんなことはなかった。映像を使うので正面から見ないとダメなのでは、と思っていたら2階最前列センターの神席でした。初心者なのにほんと申し訳ない…!
みんなすごい似てた(似てた、という表現がいいのかわからないけど)。喜び方とか、まんま日向翔陽。影山は最初あんまり目立たないかなと思ってたら、2幕は影山のシーンからでうれしかったです。菅原さんもかわいかった!
木兎さんが超木兎さんだし赤葦くんめっちゃ赤葦くんだった。木兎さんが出てくると楽しい。破天荒な木兎さんと折り目正しい赤葦くんでバランス取れてるのが最高。
「ムリではなく、ムズカシイである!」
及川さんがちょいちょい出てきて素敵でした。及川さん好きすぎて、いるとそっち見ちゃう。サーブがほんとに及川さんのサーブ‼︎
ノヤっさんカジキ取ってたのとアランくんで爆笑した。アツムのガヤといない北さんの圧w
とにかく観ていてめちゃくちゃ楽しかったです!!
グッズなんかいらんと思ってたのにパンフ買っちゃったよ…ワンチャン木村達成くんのコメントあるかと思ったらあったよ!っしゃー‼︎映像でも出てきてたし大満足でした。すっかりはまって5月もまた行きます!
2020年に読んだ本5選(と見せかけて6選)
2020年読書総括
白洲正子自伝
私は白洲女史のような本物の文化人になりたい。
樺山資紀の孫だとは知らなかった。戦前にアメリカに留学したりしてすごいです。この方は生粋の貴族だった…
次郎さんは少し出てきます。次郎さんが主人公の宝塚の「黎明の風」も気になっている。
示現流の話もあるので、推しが薩摩隼人の方、読んでみてください!
アイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」中川裕& アイヌ神謡集 知里幸惠編
(前述の薩摩隼人もこれなんですが…)今年はゴールデンカムイにはまって、アイヌ文化を勉強しました。屈斜路湖のアイヌ資料館、静かでとてもよかったです。刺繍もしました。
カムイ=神、ではない。アイヌ神謡の頻出ワードは「つまらない死に方をした」と「耳の間に座って」ですね!
このエリアには何年も住んでいたのに全然知らないことばかりだった!
ずっと素通りしていた森鴎外記念館に初めて足を踏み入れました。文豪モノのマンガやらアニメやらゲームやらの影響も多分にあります。このエリア、文豪に縁ありすぎ!高村光太郎(密かに推し)も住んでたの!
Think Clearly ロルフ・ドベリ
自分にできること/できないことを見極めた上で、できることを“能力の輪”の中でどうがんばるか。
私は「努力すればなんでもできる」ではなく、「人にはそれぞれ、できることとできないことがある」派なので、この本に共感しました。「偶然に左右される部分が大きいので、何かあってもあなたのせいじゃない」というのも好きでした。
言わずと知れた名作ですね。映画も観なくちゃ。「祝祭と予感」も読み始めたところ。
今年は家にいたのでピアノを弾ける日はできるだけ弾くようにしました。「ピアノの森」のアニメも観ました。ヒリヒリしますね。ピアニストは良くも悪くも一人です。
私はコンクールには出たことはないけれど、発表会で暗い舞台袖からまばゆいステージに一人で歩いていくあの風景を今でもありありと思い出せる。発表会は毎年死ぬほど緊張して大嫌いだった。それで心臓が鍛えられればよかったのに、トラウマにしかならなかった。習っていて一回も楽しいと思ったことがなかった。(「楽しむためには強さがいる」「楽しくないのは下手だからじゃない?」というハイキュー ‼︎の言葉も身に沁みます…)発表会は点数や順位がつくわけじゃないのだから、もっとやりようがあったよなーと今になってみれば思います。個人プレーな私に合っていたはずなのに。今やっとピアノを弾くことが楽しいです。一生の趣味をくれたことを父母と師匠に感謝しています。師匠の名前をググってみてご経歴を今初めて知った。ただの怖い先生だと思ってたけど、すごい人だった…という自分の話。
語彙の豊富さがすごい!音が聞こえてくるようでした。宇宙の話になるとは思わなかった。
Think Clearlyには「音楽家を目指すなら、ライバルの多いピアノとヴァイオリンはやめなさい」と書いてありますが、それと逆のことを明石さんが言っていて、おお!と思いました。この台詞は年の功。明石さんがまだやれるって思ったの、よかった。他の3人は若いから何も心配ない。
今年はだいぶ積読の山を消化できました。でもまだまだあるので来年も読むぞー!
星組 眩耀の谷/Ray
8/20まで休演になってしまわれて…関係者各位どうぞご安全に!!運よくその前に観劇できたので感想を。
星組新トップコンビお披露目、本当におめでとうございます!!
久しぶりに劇場の赤い椅子に座れただけで感謝感激でした。私はこの椅子に座って死にたい。
そして華形さんの集大成を見られてよかった。花組の時から綺麗で大好きでした。専科になってからは星組にたくさん出られてましたね。
<眩耀の谷>
これはお披露目のレベルではない…ハイレベルすぎる!お披露目公演といえば派手な大作をやるイメージで、こんなに重たくて演じるのが難しそうな話は3作目くらいなのでは…映像で予習したときにはストーリーがよくわからずでしたが、2回目で理解できました。
舞台装置が幻想的で綺麗でした。剣舞もかっこいい。本来はもっと人数が多かったのかな。
まこっちゃんとせおっちの二人のシーンが息ぴったりで大変良かった。
星組さんみんな顔が小さくて余計に背が高く見える…!紫藤さん組替えで、綺城ひか理さんいらっしゃい!
<Ray>
プロローグの紫と黒の衣装が素敵。客席降りがなくなったからか、ファンサ多めで、たくさん指差してました!
私はせおっちが4列くらい前の方を指差したときの流れ弾を被弾しました。(最近はまっているゴールデンカムイで言うと、尾形が1発の銃弾で2頭鹿を仕留めた時の2頭目のようw 髪撫でつける振りも尾形みたいだったw 愛ちゃんは途中から鶴見中尉にしか見えなかった! 毛色が違いすぎるのでゴールデンカムイは宝塚では絶対にやらないと思いますが)
背景に映像が使われる所があって、正面後ろの方から見たら綺麗だと思います。オリンピックの場面はどうするのかなと思いました、そのままやっていました。他のシーンは人数少なくてもあまり気にならなかったけれど、ロケットだけは15人くらいしかいなくて、あっ少ない!と感じました(T T) 小桜ほのかちゃん可愛かった!若手3人では天華えまさんが好き!
パレードのまこっちゃん階段降りも青くてとっても綺麗でした。
本当に久しぶりに劇場で観劇できてうれしかったです。再び(再々再度くらい?)幕が上がる日を楽しみに待っています!!
大地(Social Distancing Version)
*本記事にはネタバレが含まれます。公式でもあまり事前情報が出ていませんし、予習しないで舞台を観た方がおもしろいと思うので、ご観劇後にお読みください。
*台詞の引用は私のおぼろげな記憶に基づくので正確ではありません。
*7/11配信ありますのでぜひ!詳細は↓真ん中あたりです。
またブログの更新をサボってしまった。。。みなさん自粛お疲れ様です。4ヶ月ぶりに観劇再開!!
パンフレットには、稽古場の写真も、出演者の対談もない。あるのは空の客席の写真。「今日この舞台に立てることを感謝します。」という相島一之さんのコメントにハッとする。上演企画自体はずっと前からあったはずだけど、このパンフレットと今から観る舞台は、この状況を踏まえて作られたものだ。
三谷さんの思いを込めた開演アナウンスが入り、ドラが打たれて始まる。
狂言回しは濱田龍臣くん。一番台詞が多いのでは?爽やかでとても良い。
セット転換はなし。スカスカの板打ちの壁はボロ家の表現であり、換気対策であるそう。
三谷さんならきっとそうしてくれると信じていた通り、「昨今の状況を踏まえ、仕方なく妥協してこうなりました」なんて演出にはなっていない。役者同士の接触がなくても、違和感は全くない。私たちの三谷幸喜はそんなものには決して負けない。
観客だって負けない。殴らなくても「あ、今殴ったな」とわかるくらいの想像力はある。
「なぜ芝居が打てない?なぜ!!」
ここにいる全員がそう思っているのではないか。芝居を禁止されるなんて、半年前には誰が思っていただろうか。私も「芝居を観ないと生きていけない人」です。
コロナがなくても同じ作品だったかもしれないけれど、今聞くからこそ重みが違う台詞が多々。
大泉洋さん演じる部屋のリーダー格チャペックは「俺はここにいたいんだ」と心情を吐露する。彼は単純に良い人ではない。陰のある大泉洋がとてもかっこいい…!
笑いの後の緊張感がすごい。いくら指導員ホデクさんが温厚に見えても、立場は絶対的に違い、収容者たちに拒否権はない。
2幕冒頭は散々笑わせてくる。NINAGAWAシェイクスピア辻萬長さんの安心感。
演劇には一切興味のない偉い人ドランスキーさんは、演劇の力で変わったかと思いきや…あなたさっき「お父さん!」って言ったじゃないの…
現実は決して”やさしい世界”ではない。終幕までは怒涛のよう。
「私は芝居が下手なせいで死ぬのか。傑作だな」
「我々は重要なものを手放してしまった。観客だよ」
役者ではないけれど、私も人前に立つ仕事をしていたので、観客の大事さを知っている。観客がいないと、無理。
「たとえ明日、地球が滅びるとしても、私は大地にりんごの木を植える(マルチン・ルター)」
この先どうなるかわからないけれど、今日やるべきことをちゃんとやればいい。
大丈夫だ、演劇は新しい形でちゃんと続いていく。そんな確信を胸に劇場を後にしました。
やっぱり芝居はパソコンの前でじゃなくて、劇場で本気で観ないとさ!!
ホンとアイリーン
Singin' in the Rain 雨に唄えば
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