As You Like It !

All the world's a stage, and all the men and women merely players. 独断と偏見に満ちたエンターテイメント作品紹介です。めざせエンタメの伝道師!

HOUSEWIFE 2.0

 

ハウスワイフ2.0

ハウスワイフ2.0

 

 

数年前に買って、本棚の肥やしにしていたら、”2.0” が死語になってしまった…
アメリカで生き方を見直そうと思って持って来た。持ってきて良かった。
「さぁ女性たち、忙しい社会とはおさらばして家庭に回帰しましょう!」という本だと思っていたら、全然違った。読み始めたら面白くて、線引いて付箋貼って読んだ。
 
「社会に疲れると、身近なものに目を向けたくなる」まさにそれだ!
アメリカに来て、専業主婦をやってみたら、たしかに家事はハマる。アメリカに来て、大きなオーブンでパンを焼いたら、達成感と創り出した感がすごかった。リビングを飾るのも、クラフトも楽しい。きれいな家と、美味しいごはん。
職場は疲れる。できるなら、人と話したくもない。作ったものをネットで売ることだってできるし。
 
でも「カリスマブロガーになれる人なんて一握り」「家庭菜園で育てた野菜が、農家のものと同じように売れるわけではない」「夫に死なれたらどうするの?」
ごもっとも。現実はそんなに甘くない。生きるためには、お金を稼がなければならない。 "簡単で誰にでもできること"は、みんなやってる。
 
オーガニックだのグルテンフリーだの、まぁ体に良いものを食べるのはいいと思うけれど、"必ずそうしなければならない” わけではない。全部手作りしたら、時間はかかるし、逆に高くつくかも。「パンは焼いて、バターは買う」そのくらいのバランスでいい。
それに、"自然のままのものが人体に良い” というのは科学的に間違っている。(変な菌とかいるよ!)
 
アメリカの女性も自由に見えて大変だ。"ガラスの天井”は、たぶん日本より厚い。アメリカには産休育休の制度が確立されていないし、結局上層部は男社会。
 ”私は社会から選択的に離脱した”、つまり、自らの意志で仕事を辞めて家事をしている・・・と思っているけど、本当は、女性が働きにくい社会に辞めさせられてしまったことをごまかしている。
自分一人の暮らしを変えるだけでなく、社会全体を変えよう」という結論に、膝を打った。
 
お金は必要、だけど無理なく働きたい。日本でも、アメリカでも女性たちは悩んでいる。近年は男性たちも同様かもしれない。
テクノロジーはこんな進歩したのに、なぜいつまでたっても、もっと楽に生きられないのだろうか。