NODA・MAP 逆鱗
私の周りの演劇好きには、野田さんのファンが多い。
私は野田さんの作品が好きか嫌いかと言ったら、好きではない。
野田さんの作品は重い。怖い。
そんなにたくさん観たわけではないけど、
「THE BEE」は恐怖が直接迫ってきたし、
「MIWA」は正直なんだかよくわからなかったけど底知れぬ恐ろしさを感じた。
簡単に好きだとは言えない。
しかし観たいと思ってしまう。観て後悔したことは一度もない。
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戦争がらみで「魚」だったら これの話だって気づくべきだった
一番いやなところ来たな
NINGYO EAT A GEKIRIN
NINGEN GYORAI KAITEN
人魚 人間魚雷
人間魚雷回天は最も非人道的な武器だったという(永遠の0によれば)
前半の言葉遊びも もはや笑えなかった
小保方と野々村まで出してバンバン飛ばしてくるのが怖かった
上げるほど後で落ちるのを知っているから
野田さんが、「幻想的な人魚の話」で許してくれる訳がない
人魚が語る皆の心の声
そんなことをして何になるのか ただ無駄じゃないのか
上からの指示なんてものは 本当にいつも!!
人魚の泣き叫ぶ声は誰かに届くのか
ずっしりずっしり心が重いです
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演劇作品は200以上観ているけれど、
その中で本当に心動かされた作品は1割もない。
その中の一つが「オイル」だった。映像だったのに十分心を動かされた。
当時高校生の私には、蜷川シェイクスピアがすべてだったけれど、こんな演劇もあるのだと衝撃を受けた。
今でも生で観たかったなと思っている。
最後のお富士さんの台詞は忘れられない。
あれから10年以上経って観る初めての松さんのNODA MAP。
あの頃観られなかった「オイル」を観られたような気がした。
私は「オイル」と「逆鱗」は似ていると感じた。
アメリカ行くから野田作品もしばらく見納めだ。
特売でもしばらくアジを食べたい気はしない。